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01GoddessLINER NOTES
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02WaterproofLINER NOTES
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03SwampLINER NOTES
All songs written by milet, Ryosuke "Dr.R" Sakai
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Goddess一曲目はGoddess。
Goddessは「女神」を意味します。神話に登場する女性の神々だったりとても魅力的で尊敬される女性を指す言葉なんですけど、
この曲はそんな女神の「孤独」にフォーカスしてみました。
愛されていて、全てを持っているはずの女神。
だけど本当に愛してほしかったただ一人の相手には愛されなかったという、
寂しい女神の歌を歌いました。
でも、それすらも、誰にも気づいてもらえず、一人で生きていくしかない。
そんな決意をした美しくも儚い女神の歌です。
今回の三曲はDocと作ったんですけど、Docはこの曲について、
今回の3曲の中で一番最初に作った曲で、「今のmiletが奏でるべき音楽」を素直に表現。
声をど真ん中に据えた、シンプルでありながらも荘厳、静かでありながらも動的な楽曲。
Drum and Bassのビートを大胆に取り込んだ、意欲的な1曲になっています。とコメントしてくれています。
神秘的な声のハーモニーから始まり幾つもの音やビートに揺さぶられていく様が、まるで人生のようです。SHARE -
Waterproof“I’ve been swimming in your blood”という歌詞から始まる、少し猟奇的なこの曲。
ちょっとクレイジーだけど、Docと楽しんで作りました。
サビの “I’m waterproof”というフレーズとメロディがまず最初に浮かんできてこの曲を引っ張ってくれました。
私的には、この曲はヒーロー的な感じがします。
「あなたの血の中から、あなたを守るよ」っていうメッセージがあります。
特に "I came here to save your life"っていうところがヒーローみたいで好きですね。
サウンド的にも今までになかったような気怠げなポップな感じがかなり好きです。
Docも、UK Garageをmilet & Doc流に再解釈した楽曲。
メジャーとマイナーを行き来しながらスケールを縦横無尽に駆け巡るメロディが特徴的。
静かに歪んだmiletの歌声が、内に秘めた強さを感じさせてくれます。
と言ってくれていて、miletとDocの今だからできた曲だなと思います。
milet的にはMadonnaな感じも踏襲してみたんだけど、伝わるかな。
ベースに対してのアプローチの仕方とか。
とにかくすごく新鮮で、そしてクールな一曲。
最初はふざけた気持ちで作ってたけど、気づいたら本気になって作り込んでしまっていた。
そしたらこんなかっこいい曲ができてしまった。Waterproof。SHARE -
Swamp最後の曲は「Swamp」です。
この曲はかなり自分に合っているなと思います。
私の多くの曲は水属性で、なんというか、miletというアーティストは水とか沼から生まれたんじゃないかなと私は自分でそう思っています。
沼のどろっとした感じや、ひんやり冷たい感じが、曲に表れているなと思います。
この曲は、ちょうど「ザリガニの鳴くところ」という小説を読んでいた時に書きました。
あの本のすごいところは、読むだけで、あの物語の世界の湿地の湿り気やぬかるみの感触、匂いや生ぬるい風が簡単に想像できるところにあるとおもいます。
それらを思い出しながら曲を書いていました。
歌っていても聴いていても、心がすごく落ち着く曲です。
Docも、miletとDocの原点とも言える「沼」のような重さを体現した楽曲だと言ってくれています。
この曲はAKAI MPC LIVE IIIで基本的なサウンドを制作し、美しさと澱みが同居するサウンドバランスに仕上げました。 サビのトラックには薄く水中の音をレイヤーしたり、ブレイクパート、ブリッジではボコーダーサウンドを大胆に起用するなど、音的な遊び心もふんだんに散りばめています。
このブリッジのパートが私の中では1番のお気に入りです。
この曲、仄暗さが本当に癖になって大好き。
私は自分のこういう、自分の心の暗いところを大切にしたい。歌にして大事にしていきたい。
行き場のない曖昧な空気感とか色を、歌という形にして表現してあげたいって思う。
そうすることでmiletっていうアーティストは生きていけるって思います。
共感してもらえなくても歌っていくし、でも、共感してもらえたら、それはそれで嬉しいです。
それでは、miletの沼に行ってらっしゃい。SHARE -
あとがき今回は自由に三曲を書いて歌ってみました。
こんなに好きに歌ったのは久しぶりで、あまりに素(す)で歌ってしまって、
逆に小っ恥ずかしいまである。だけど、清々しくて嬉しくもある。
どの曲も、ただ明るいとか、ただ暗いとか、それだけじゃなくて、その奥にちゃんとmiletの核が感じられるものになったんじゃないかな。
それでいて、新しさも届けられたのではないかと思います。
音作りのこだわり、言葉選び、言葉遊び、感情の込め方、隠し方、どれも少しずつ今までと変わってきました。
GoddessもWaterproofもSwampも、どれも今の私だから表現できる三曲になったと思います。
今の私らしい、素直でストレートな曲になりました。
これからこの新曲たちをライヴで披露するのも楽しみです。
これからも自由に楽しく音楽をしていきたいな。
ここまでのライナーノーツを読んでいただきありがとうございました。
これからも新曲の三曲たちをどうか楽しんで聴いていただけたら嬉しいです。